老人ホーム経営

老人ホーム経営-介護報酬を活用した資金繰りを良くする方法

老人ホームの倒産が増えているのはなぜ?

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老人ホームや施設の倒産

 

老人ホームの経営は高齢者への介護や福祉を担うという、社会貢献に繋がる非常に尊い事業と言えます。しかし近年、その福祉・介護事業の事業者の倒産がかなり増加しているという現実もあります。ここでは、その実態についてご紹介しています。

 

福祉・介護事業、倒産が増加している

 

たとえば東京商工リサーチによると、福祉・介護事業の倒産に関して、下記のような実態が報告されています。

 

業種別で最多だった「老人福祉・介護事業」の内訳では、「訪問介護事業」の45件(前年48件)を筆頭にして、デイサービスなどの「通所・短期入所介護事業」が44件(同38件)、サービス付き高齢者住宅などを含む「その他の老人福祉・介護事業」が9件(同6件)、「有料老人ホーム」が6件(同11件)などだった。

「老人福祉・介護事業」倒産の原因別では、最も多かった販売不振(業績不振)が51件(前年比26.0%減、前年69件)と前年を下回ったのに対し、「事業上の失敗」が26件(同44.4%増、同18件)と増勢が目立った。これは、安易な起業や本業不振のため異業種からの参入など、事前準備や事業計画が甘い小・零細規模の業者が思惑通りに業績を上げられず経営に行き詰まったケースが多いとみられる。

「老人福祉・介護事業」倒産の地区別では、全国9地区のうち、近畿24件(前年23件)、中部14件(同9件)、北海道7件(同3件)、中国7件(同5件)、北陸4件(同2件)の5地区で前年を上回った。一方、九州12件(同16件)と東北2件(同9件)の2地区で減少し、関東39件(同39件)と四国2件(同2件)が前年同数だった。

-東京商工リサーチより引用

 

こういった事柄の背景には何があるのでしょうか?問題の原因はなんでしょうか?

 

介護事業・福祉事業 倒産の増加 問題点は?

 

問題を抱える

 

競争の激化が進んでいる

高齢化がますます進み、今後もさらに介護の需要は増していくことが予想されています。それで、すでにそうですが、これからも多くの業者が介護事業に新規参入してきています。一つの小さな地域で、複数の老人ホームやグループホームなどの介護施設が存在している場合も多くあります。このような競争が激化していき、資本力のない小さな事業者は大きな企業の展開についていけない場合もあります。それが倒産の増加に繋がっていると言えます。

当然ですが、どんな事業も同業他社との競争はあります。それが避けられない現実です。しかし、老人福祉や介護事業の場合は、開業に関連して使える助成金や補助金が多く新規参入の壁が低いこともあり、これまで介護事業経験のない新規業者が入ってきて、結果経営や運営に困難を覚えるというケースも増加しています。

老人ホームの経営のような老人福祉、そして介護事業の場合はサービス提供の価格が決められています。そういった意味で価格による違いはありません。そう考えるとある意味守られている業界ではあります。しかしその結果、他事業所との差別化を図るのが難しく、結局はサービスの質、施設の快適さ、介護者の性質によるところも多く、いかに有能(介護向き)な人材を確保し、離職を防ぐかにかかっているとも言えます。

そういった差別化ができず、競争に敗れあえなく倒産という場合も多いようです。

 

人手不足が深刻

昨今、介護者の人手不足が非常に深刻になっています。卒業後すぐに介護職に就きたいと願う人もいますが、多くの場合は転職組で、他業種から人手が流入してきています。しかし介護職は他に比べて賃金が低く、労働環境もあまり良いとは言えないため、離職者も増加しているという現状があります。いわば、入ってくる人も多いが、辞めていく人も多いという仕組みになってしまっています。

現在日本の全国の事業所の約6割が、慢性的な人手不足に陥っているという報告があります。もし介護士などの人手が足りないと、新たな入所者を受け入れることができません。それが経営を圧迫させていると言えます。さらに、人手が足りないことによってサービスの質が低下してしまうことが多いため、さらに利用者が減っていくいう場合もあるため、悪循環が続いていってしまいます。

介護職に就いている人たちに「労働条件等の不満」を調査した結果があります。そこでは、「賃金が低いと思う」と回答したのが57.3%に上り、「仕事がきつい(身体的・精神的)」、「社会的評価が低い」は各49.6%、41.1%となっています。

やはり昔から言われているように、賃金や給与の低さが人手不足に繋がっているのは事実と言えそうです。また、身体的、精神的な負担が多いという回答も多く、労働環境の悪化や大変さも人手不足に拍車をかけているようですね。

 

国からの介護報酬の引き下げにより、引き続き今後も介護職の賃金問題は続いていくことになる可能性が高いと言えます。まずもって賃金が低いと人が入ってこない、そして入ってきても辞めていく、というこの悪循環も続いていくことが予想されます。

老人ホーム経営は、介護、福祉、という社会貢献に繋がる事業ではありますが、上記のような問題により倒産が増加し、実際の経営状態はかなり厳しいのが実態と言えます。

 

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