老人ホームの経営を軌道に乗せていく上では、当然のことながら収益を安定させることが大切です。介護事業の場合は、毎月所属している国保連に介護報酬を請求する作業があります。通称レセプトと呼ばれるものですね。
これは老人ホーム施設の運営と収入に関係するものですから、ミスなく行ないたいものです。もしこのレセプト請求でミスをすると介護報酬が正しく支払われなかったり、減額されたりする場合もあります。そしてそれが施設の運営や経営を圧迫する原因にもなりかねません。
ではどのようにレセプトミスを防ぐことができるでしょうか。
レセプト請求のミスはどこで起きる?
今はコンピュータで管理や請求をすることができる、レセプトコンピュータ、通称レセコンと呼ばれるものが導入されて、手作業で行う部分が減ったために以前に比べてレセプト請求でのミスは大幅に減ったと言えます。
とはいえ、今でも手作業でしなければいけない部分もありますので、そこでミスが生じる危険はあります。たとえばレセプト請求の業務にまだ慣れていない事務員が作業を行なったり、なされている介護報酬の改訂に気づかずに行なったり、そもそもの書類整理がきちんとされていないなどの理由によって、最終的なミスに繋がる場合も多いと言えます。
介護報酬のレセプト請求のために、介護ソフトを導入している施設がほとんどだと思います。しかし、そのソフトのアップデートを怠ってしまうことで請求ミスに繋がる場合もあります。ITやコンピュータが得意で詳しい職員がいれば問題ないのですが、職場にそういった人材がいない場合だと、正確な請求を行なうのが難しい場合も出てくるかもしれません。
レセプト請求ミスが起きやすいのは
・計算ミスや漏れ
・給付割合の間違い
・関連法規を知らない
・点数表の理解が不足している
・単純操作ミス
などがあります。こういったミスを防ぐために、施設内で勉強会を定期的に開くなどしているホームもあります。さらに、優秀な事務員を雇ったり、訓練したりすることもとても重要になってきます。またレセプト代行業者がありますので、そこに一括して委託することでミスを防ぐこともできます。委託費用は多少かかりますが、ミスのない請求ができるので、結果的に経営の安定が図られることにも繋がります。
レセプト請求の業務は、老人ホームの経営を行なっていく上での収益と直結しているため、非常に大切な部分になります。この部分の単純ミスや漏れを無くすことで、安定した経営を行なっていきたいものですね。
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